審査員評

私の中で4人の中に残ったファイナリストである。
細かさを表現したいのだろうと思うが私が注目したのは３枚目の作品。
白黒の使い方が実にいい。特にグラデーションを巧みに使っているところがとてもいい。
シンプルな色使いであればあるほど訴えたいものはダイレクトに伝わってくるものである。

小林正直（二科会デザイン部会員）

浮遊する海馬電灯の夢幻的な絵が、深海への憧れを誘います。
コンピュータは、バックの雲などのリピートが容易なので、一枚目の手描きの境地も忘れないで下さい。

田中淑恵（ブックデザイナー）

描きながら次々に線や描く対象物を増殖させている見応え抜群のペン画ならでは作品です。
時として筆を止めるタイミングに戸惑うと言われる手法を作家自身、苦楽を同時に味わいながら仕上げていく訳ですが達成感は半端ないと思います。
見る者の目を釘付けにする颯爽の作です。

増本大二郎（二科会デザイン部会友）

一枚一枚に作品に時間をかけた情熱が伺えます。
特にボールペン画は根気が必要な技術なので、持ち前の根気と情熱を生かしてこれからもがんばってください。

山本さと子 （版画家）

デザインフェスタなどに行くと、美術系の大学生などがよくペン画とかモノクロの作品で細かく描き込んでいる作品を見ることが多いです。
コアなファンに愛される作風だと思います。
個人的には1番目の作品が好きですが、見る人を驚かせたいという情熱が伝わってきます。

蟹江隆広（日本イラストレーター協会 会長）

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