日本イラストレーター協会

イラストレーター・オブ・ザ・イヤー2019

ジャンルを超えて2019年に最も活躍されたイラストレーターです。

中山けーしょー

【クライアント】
ほるぷ出版

【使用媒体】
「伝承や古典にのこる! 日本の怖い妖怪」全3巻
・里の妖怪たち
・水辺と道の妖怪たち
・山の妖怪たち
270mm×210mm 各巻64頁フルカラー ハードカバー

【作品に関するコメント】
ほるぷ出版様の編集部より、「妖怪」を題材にした図鑑の企画を打診され、全3冊の書籍を制作しました。
内容に関しては全て任せて頂き、企画書の作成、資料取り寄せ、取材、撮影、文章執筆、イラスト作画、素材写真手配、誌面デザイン、装丁、DTP作業まで1人で行っています。
2018年の1月から作業をスタートして丸2年掛かってしまいましたが、150体以上のリアルタッチの妖怪たちを世の中に送り出す事ができました。
今はパソコンとソフトさえあれば、イラストレーター1人でも本が作れる時代です。
絵だけでなく、文章やレイアウトなどの付加価値を付ける提案もイラストレーターの地位向上につながると考え、今後も扱う分野を広げていきたいと思っています。

審査コメント


冊子のタイトル通り「怖い妖怪」というものがすごく良く表現されています。レイアウト含めて全てご本人が制作されたとの事で全てがバランス良く出来ており、男の子中心にとても人気がありそうな仕上がりに。イラストレーターというひとつの枠に収まっていない、デザインも含めてとても優れた作品だと思います。

太田 敏嗣


「中山けーしょーさん」のいつも細かく素晴らしいお仕事には、屈服以外に何も言葉がありません。
少年少女から中高年まで、夢中になりそうな図鑑に、ロングヒット確実だと信じています。

内野 僚子


日本に昔から伝わる妖怪は多種に渡り、怖いんだけどどこかユーモラスにも感じ、私も子供の頃にアニメでそのような妖怪たちを見て、ワクワクした記憶があります。
全部でどれくらいの数の妖怪がいるんだろう、数えたこともありませんが150体を超えるほどの妖怪がいるんですね。
驚くとともにそれらを全て自分で調べて、企画からデザイン、イラスト、DTPまで全て自分一人で作成された出版物ということで、とても価値が高いと思います。
出版社主導で作ったら、おそらく5名から10名程度のイラストレーターに割り振ってイラストを制作するでしょうから、タッチやクオリティーにバラつきが出ると思います。
一人で全てのイラストを作成したことで、3巻全体のクオリティーの統一化ができたのでは、と思います。

蟹江 隆広