日本イラストレーター協会

最優秀出版イラスト賞

2023年に納品された出版関係で使用されたイラストの中で最も優れた作品です。

石垣 渉 (Wataru Ishigaki)

【クライアント】
(有)マイルスタッフ

【使用媒体】
絵本

【作品に関するコメント】

科学に裏付けされた内容を綺麗な水彩画で描いて欲しいという出版社からの依頼を受けました。その為、作品に妥協しない姿勢で臨みました。構想からラフ、何度かの修正を経て、本描きし、全32ページ+表紙の絵を描き切るのに約3年掛かりました。 未就学児から小学校低学年に向けた内容ではありますが、大人でも知らないことが簡単な言葉で学べる本になっています。

審査コメント


科学に裏付けされた内容、文字、データをイラストに描き起こすことは、意外にも難しいことは私たちプロのイラストレーターでしたら、みなさんも何度か経験されたことがあると思います。この点から私は随分難しい仕事であったと想像します。 私は北海道出身で、子供の頃、家の窓から空から降り落ちてくる雪を眺めたこともなん度もありますが、提出されたイラストを見ていると、あの時の静けさまで思い出す、臨場感あふれる表現力が素晴らしい作品だと思います。

細川 美華


科学がテーマの絵本で、リアルテイストのイラストですが、どこか懐かしさや暖かさを感じられるところが魅力的です。 未就学児から小学校低学年に向けだが、大人も学べる絵本とのことで、親子で読むのにもイラストのテイストがしっかりマッチしていると思います。

唄西 繭子


作者の素晴らしい風景画からは、自然の表現や描写への情熱が強く印象に残ります。
この絵本からも、自然に対する夢と未来をこども達に伝えていく事が大切だと感じました。

内野 僚子


水彩画というのはボカシが多用され、曖昧な部分が残るように描かれるのが普通ですが、石垣さんのイラストは水彩画とは思えないほどに緻密に描かれています。精密なのに温かみがある、このタッチが子供向けの科学の本にピッタリだと判断されたのでしょう。

蟹江 隆広